検査項目解説
検査名 | ウロビリノゲン定性(尿) |
英検査名 | Urobilinogen,Qualitative (Urine)/Urobilinogen |
検体基準範囲 |
新鮮尿を検体とし、速やかに測定する。 尿:(±)、0.1mg/dL.Ehrlich単位 |
測定法 | 試験紙法 |
基準範囲出典 | 1.名波正義ほか:尿中ウロビリノーゲン,ビリルビン.臨床医 28(増刊):900-903,2002 |
解説 |
ウロビリノゲンは肝から排泄された直接ビリルビンが、腸内細菌により還元され生成されたもので、80%は便中に排泄されるが、20%は吸収され肝に戻り再び胆汁中に排泄される腸肝循環と、大循環系に入り尿中に排泄される経路がある。このため、尿ウロビリノゲンの増加は、ウロビリノゲンの胆汁排泄障害による大循環系へのウロビリノゲンの増加、腸管内容の停滞による腸からの吸収量増加、ビリルビン産生の増加による。臨床的には肝・胆道系障害のスクリーニングと溶血性疾患を疑う場合に測定する。 増加(尿):Dubin-Johnson症候群、Rotor症候群、急性肝炎、肝硬変、アルコール性肝障害、性肝障害、シャント高ビリルビン血症、心不全、発熱、溶血性貧血、便秘 陰性:Crigler-Najjar症候群、肝内胆汁うっ滞、閉塞性黄疸、急性下痢、腎不全、閉塞性黄疸 |