検査項目解説
検査名 | α2-プラスミンインヒビター-プラスミン複合体/プラスミンインヒビターアンチプラスミン |
英検査名 | α2-Plasmin Inhibitor-Plasmin Complex/Plasmin-α2-Plasmin Inhibitor Complex |
検体基準範囲 |
3.2%クエン酸入りポリスピッツ管で採血し、速やかに測定するか、凍結保存する。 血漿:0.8μg/mL以下 |
測定法 | 発色性合成基質法 |
基準範囲出典 |
1.Friberger P et al:Haemostasis 7:138-145,1978 2.坂田洋一:プラスミン・α2プラスミンインヒビター複合体(PIC).日本臨牀68(増刊):777-779,2010 |
解説 |
PPICは正常血漿中には検出されないので、高値の場合には血中でプラスミンの生成がすいていされ、線溶系の亢進を考える。PPICの血中半減期は短いので、病勢と相関するとは限らないが、高値の場合は、少なくとも広範囲の持続的な線溶亢進状態とされる。このため、PPICは線溶亢進状態の早期診断マーカーとして重要な検査である。臨床的には、播種性血管内凝固症候群で、急性前骨髄球性白血病などに合併する線溶優位型でPPICが著増するので、線溶優位型DICの病態診断を行うためには、PPIC値の推移を見ることが、FDP-Dダイマーとともに重要である。 高値(血漿):線溶優位型播種性血管内凝固症候群、血管炎、大動脈瘤、動静脈血栓症、悪性腫瘍、糖尿病、膠原病、ウロコナーゼ投与 |