検査項目解説
検査名 | γ-アミノ酪酸 |
英検査名 | γ-Aminobutyric Acid/GABA |
検体基準範囲 |
血漿はヘパリン入りポリスピッツ管で採血し、速やかに測定するか、凍結保存する。髄液は滅菌ポリスピッツ管で採取し、速やかに測定するか、凍結保存する。 血漿:120~210pmol/mL 髄液 |
測定法 | HPLC |
基準範囲出典 |
1.Fujiwara M et al:Analytical Biochemistry 166:72-78,1987 2.貝谷 壽宣 他:日本臨床 43(S上):1157-1160 1985 3.貝谷 久宣ほか:γーアミノ酪酸(GABA).日本臨牀 48:109-112,1990 |
解説 |
GABAは脳、膵、肝などで産生されるアミノ酸神経伝達物質で、作動性ニューロンは大脳、小脳、海馬、基底核などに分布している。血中のGABAは脳血液関門を通過出来ないので、髄液中の濃度は中枢神経系のγ-アミノ酪酸作動性ニューロンの活動を反映している。血中GABAの測定は治療としてのγ-アミノ酪酸分解酵素阻害剤投与時の効果判定の指標として、また髄液中の測定は脳、脊髄のγ-アミノ酪酸作動性ニューロン機能の指標として行う。 高値(血漿):肝性脳症、急性肝炎、肝硬変、薬剤(パルブロ酸) 低値(血漿):Alzheimer病、 Huntington病、Parkinson病、アルコール中毒、うつ病 髄液(高値):抗痙攣薬投与(バルプロ酸、片頭痛発作時、肝性脳症 髄液(低値):Alzheimer病、Huntington病、Parkinson病、うつ病 |