検査項目解説
検査名 | ユーグロブリン溶解時間 |
英検査名 | Euglobulin Lysis Time/Fibrinolysis |
検体基準範囲 |
3.8%クエン酸血漿を検体とし、速やかに測定するか、凍結保存する。 血漿:3~4時間 |
測定法 | 等電点沈殿法 |
基準範囲出典 | 資料:Effects of Disease on Clinical Laboratory Tests 4th Ed.AACC |
解説 |
プラスミノゲンがプラスミノゲンアクチベータによりプラスミンに活性化されると、フィブリノゲンやフィブリンを分解してFDPを産生する。この現象を線維素溶解現象という。血漿を希釈しpH5.2にしたときに生じる沈殿をユーグロブリン分画といい、この分画はフィブリノゲン、プラスミン、プラスミノゲンアクチベータを含むが、プラスミンインヒビターは殆ど含まれていない。この分画にトロンビンを添加してフィブリンを形成し、加温すると線溶系が活性化されフィブリン塊を溶解する。この時間をユーグロブリン溶解時間と呼ぶ。現在はプラスミノゲン、プラスミノゲンアクチベータ、FDPなどがそれぞれ個別に測定されるので、本法の臨床的意義は低下しつつある。 短縮(血漿):線溶系機能亢進 延長(血漿):線溶系機能低下 |