検査項目解説
検査名 | LH-RH負荷試験/黄体形成ホルモン放出ホルモン負荷試験 |
英検査名 | Luteinizing Hormone-releasing Hormone Test |
検体基準範囲 |
血清を分離後、速やかに測定するか、凍結保存する。凍結で6カ月保存可能。 血清:LH基礎値の5~10倍の増加、FSH基礎値の1.5~2.5倍の増加、健常者では投与後30分で最大反応を示す、FSHよりLHの反応が大きい。 |
測定法 | LH-RH100μg/mLを静注し、静注前、静注後15,30,60,90,120分に採血しLHとFSHを測定する。 |
基準範囲出典 | 1.山本百合恵ほか:ゴナドトロピン放出ホルモン負荷試験(GnRH負荷試験)の適応に関する検討.産婦人科の実際 51:869-874,2002 |
解説 |
この検査は垂体ゴナドトロピン分泌異常の診断と評価に用いられる。下垂体下部ペプチドであるLH-RHは下垂体前葉に直接作用し、LHとFSHの分泌を促進する。この検査はLH-RHの作用により下垂体からのLH,FSHの分泌予備能を把握し、視床下部-下垂体-性腺系の機能障害の診断に有用である。視床下部障害ではLHとFSHの基礎値は低く、LH-RHに対する反応は良好である。下垂体障害では基礎値と反応の両者が不良である、また、性腺障害は基礎値が高く、反応は過剰反応を示す。 反応低下:下垂体機能低下症、視床下部性性腺機能低下法、神経性食欲不振症 反応亢進:多嚢胞性卵巣症候群 |