検査項目解説
検査名 | HBe抗原 |
英検査名 | Hepatitis Be Antigen |
検体基準範囲 |
検体採取後速やかに測定するか、冷蔵保存する。 血清:陰性 1.0S/CO未満 |
測定法 | CLEIA |
基準範囲出典 |
1.中尾 瑠美子 他:Progress in Medicine 24(11):2839-2852,2004 2.Bonino F, Piratvisuth T, Brunetto MR, et al: Diagnostic markers of chronic hepatitis B infection and disease. Antiviral Therapy 2010;15(3):35-44 3.Servoss JC, Friedman LS: Serologic and molecular diagnosis of hepatitis B virus. Clin Liver Dis 2004;8:267-281 4.Badur S, Akgun A: Diagnosis of hepatitis B infections and monitoring of treatment. J Clin Virol 2001 Jun;21(3):229-237 |
解説 |
HBe抗原はHBVの感染初期から感染した肝細胞内で産生され、HBs抗原に続いて血中に出現し、HBs抗原の陰性化に先行して陰性化し、HBe抗体が陽性となる。HBVの活動性のマーカーで、HBe抗原陽性、HBe抗体陰性なら血中のウイルスルオが多く感染力が強い。HBe抗体価が上昇しHBe抗原が陰性化するセロコンバーションが起きると血中HBV-DNA量が低下し肝炎が沈静化するので、抗ウイルス療法の目標としても有用である。また、HBe抗原陰性/HBe抗体陽性であっても血中のHBV-DNA量が多く活動性の肝炎が持続する場合はこの血液による感染を起こすと劇症肝炎や重症肝炎が発症しやすいので注意する。 陽性(血清):急性B型肝炎発症初期、HBe抗原陽性無症候性キャリア、活動性B型肝炎、B型慢性肝炎、B型肝硬変、肝細胞癌 |