検査項目解説
検査名 | vWF切断酵素 |
英検査名 | von willebrand Factor-cleaving Protease/vWF-CP/ADAMTS13 |
検体基準範囲 |
検体採取後速やかに測定するか、凍結保存する。 クエン酸血漿:ADAMTS13活性 0.10IU/mL未満、10%未満、ADAMTS13インヒビター力価 0.5BU/mL以下 |
測定法 | ADAMTS13活性:ELISA、ADAMTS13インヒビター力価:SDSアガロースゲル電気泳動法 |
基準範囲出典 |
1.藤村吉博:日本血栓止血学会誌 17:144-164,2006 2.藤村吉博:TTPの診断と治療.日血栓止血会誌19:358-362,2008 3.伊藤 晋,他:日本輸血細胞治療学会誌 56(1):27~35,2010. 4.松本 雅則:臨床血液 58(10): 2081~2086,2017. |
解説 |
ADAMST13はvon Willebrand因子を切断するプロテアーゼで、vWFのマルチマーの大きさを減じることで病的な血小板凝集や血栓形成を防止する働きを持つ。血小板血栓で全身の細小動脈が閉塞される全身性重篤疾患であるTTPの原因の一つにADAMTS13活性の低下が知られている。原因不明の血小板減少と溶血性貧血の所見を有する患者を診たら常にTTPを考えADAMTS13活性の測定を行う。 活性値著減(血漿):Upshaw-Schulman症候群、血栓性血小板減少性紫斑病、溶血性尿毒症症候群、血栓性微小血管症 |