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検査項目解説

検査名 抗血小板第4因子-ヘパリン複合体抗体/HIT抗体
英検査名 Anti-Platelet Factor 4-Heparin Antibodies
検体基準範囲 3.2%クエン酸Na入りポリスピッツで採血後、速やかに血漿分離し凍結保存する。検体は速やかに測定するか、凍結保存する。
血漿:陰性(1.0U/mL未満)
測定法 ラテックス比濁法
基準範囲出典 1.阪田 敏幸:医学と薬学 68(3):547-555,2012
2.宮田 茂樹:日本血栓止血学会会誌 23(4):362-374,2012
3.Heparin Induced Thrombocytopenia. Edited by TE Warkentin, A Greinacher. New York, Marcel Dekker, 2000, p 400
4.Trossaert M, Gaillard A, Commin PL, et al: High incidence of anti-heparin/platelet factor 4 antibodies after cardiopulmonary bypass surgery. Br J Haematol 1998 June;101(4):653-655
5.新倉春男:β-TG,PF4.検査と技術 28:872-874,2000
解説 この検査は血小板数がヘパリン投与中または投与後に、ヘパリン投与前値の50%以下に低下した場合に行う。ヘパリンの副作用の一つにヘパリン起因性血小板減少症(HIT)がある。この疾患は抗血小板第4因子-ヘパリン複合体抗体(HIT抗体)が血小板、単球、血管内皮を活性化させ、トロンビンを過剰産生することで血栓塞栓症を発症する病態である。臨床的にはヘパリン投与を受けている患者のHIT早期診断に用いる。ただし、HIT抗体陽性だけでHIT発症と診断するのは危険であり、スコアリングで臨床診断をする。スコアリング:1.血小板減少 2.血小板減少の発症時期 3.血栓症、皮膚障害、急性全身性反応などの続発症 4.他の血小板減少の原因の存在の4つのカテゴリーを点数化(0,1,2)しその総和が6~8点ならHITの確率が高いとする。
陽性(血漿):ヘパリン起因性血小板減少症、糖尿病、心血管障害、末梢動脈疾患

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