検査項目解説
検査名 | B細胞表面免疫グロブリン/B細胞受容体 |
英検査名 | B Lymphocyte Surface Membrane Immunoglobulin |
検体基準範囲 |
ヘパリン採血し、直ちに測定するか、室温保存する。 末梢リンパ球:IgG(1~3%)、IgA(1~3%)、IgM(3~12%)、IgD(1~10%)、Igκ:(1~8%)、Igλ(1~5%) |
測定法 | フローサイトメトリー |
基準範囲出典 |
1.Ip SH et al:Clinical Chemistry 88(2):1905-1909,1982 2.三好 和夫 他:日本臨床 39(8):2806-2814,1981 4.鈴木孝夫ほか:悪性リンパ腫診断のための最近の検査.医学検査 53:1185-1198,2004 |
解説 |
この検査はB細胞性白血病、B細胞性リンパ腫の細胞の同定と分化段階の検索や免疫不全症の病態把握に用いる。S2-IgはB細胞のみに存在している免疫グロブリンであり、その検出はB細胞の最も信頼できるマーカーである。この検査はB細胞膜表面に発現している免疫グロブリンを各種の抗体を用いて特定し細胞の分化過程の同定とモノクロナリティーの確認を行うことで、B細胞性白血病やB細胞性リンパ腫の同定や体液性免疫不全症の病態把握に用いられる。 高値:H鎖病、成熟型B細胞性悪性リンパ腫、B細胞性急性リンパ性白血病、B細胞性慢性リンパ性白血病、多発性骨髄腫、マクログロブリン血症、非遺伝性原発性全身性アミロイドーシス 低値:IgM増加免疫グロブリン不全症、重症複合免疫不全症、アデノシンデアミナーゼ欠損症、無・低γ-グロブリン血症 |