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検査項目解説

検査名 イオン化カルシウム/Caイオン
英検査名 Ionized Calcium
検体基準範囲 血清分離は速やかに行い、直ちに測定するか、凍結保存する。測定はpH7.4、37℃で行う。
血清:2.41~2.72mEq/L
測定法 イオン電極法
基準範囲出典 1.桑 克彦:検査と技術 19(2):119-124,1991
2.Ole Siggaard-Andersen et al:臨床麻酔 5(10):1241-1257,1981
3.Tietz Textbook of Clinical Chemistry, Edited by CA Burtis, ER Ashwood. Philadelphia, WB Saunders Company, 1999, chapter 39, pp 1405-1406
4.Thakker RV. The parathyroid glands, hypercalcemia, and hypocalcemia. In: Goldman L, Schafer AI, eds. Goldman-Cecil Medicine. 25th ed. Philadelphia, PA: Elsevier Saunders; 2016:chap 245.
解説 カルシウムは生体内に最も多量に存在する無機質で、99%以上が骨と歯に存在し、1%程度が骨格筋と細胞外液に存在する。血中では50%以上が遊離型(イオン化カルシウム )で、残りがアルブミンやカルシウム塩と結合している。イオン化カルシウム濃度は、副甲状腺ホルモン(PTH)、カルシトニン、活性型ビタミンD3で調節されている。生理的には浸透圧調整、電解質濃度調整、筋や神経の興奮性、血液凝固、酵素活性の賦活化などの働きがある。臨床的には低・高Ca血症、副甲状腺ホルモンとビタミンD3によるカルシウム調節機構の異常の際に測定する。また悪性腫瘍に伴う腫瘍随伴症候群では重篤な高Ca血症が見られることがあるので注意したい。
高値(血清):Milk-Alkali症候群、サルコイドーシス、悪性腫瘍、急性副腎不全、結核、原発性副甲状腺機能亢進症、甲状腺機能亢進症、ビタミンD中毒、ビタミンA中毒
低値(血清):悪性腫瘍骨形成性腫瘍、急性膵炎、副甲状腺機能低下症、ビタミンD欠乏症、慢性腎不全、マラリア、本態性高血圧症、ネフローゼ症候群

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