検査項目解説
検査名 | CA602 |
英検査名 | Carbohydrate Antigen 602/CA602 |
検体基準範囲 |
検体採取後速やかに測定するか、冷蔵保存する。 血清:腫瘍マーカーとしてのカットオフ値:63U/mL以下 |
測定法 | ELISA |
基準範囲出典 |
1.野澤 志朗 他:癌と化学療法 19(12):2085-2093,1992 2.野澤 志朗ほか:卵巣癌の新しい腫瘍マーカー,CA54/61およびCA602の基礎的,臨床的有用性の検討(第3報).癌と化療 21:823-832,1994 |
解説 |
この検査は卵巣癌を疑うときと卵巣癌の再発予知および経過観察に用いる。CA602はヒト卵巣明細胞腺癌細胞株を免疫原とするモノクローナル抗体により認識されるコア蛋白関連抗原でCA125に類似している。臨床的意義はCA125、CA130とほぼ同じで卵巣漿液性嚢胞腺癌と類内膜癌で高い陽性率を示すが、子宮内膜症でも偽陽性になる。臨床的には卵巣癌の補助診断の一つとして用いられる。関連するマーカーはSLX、CA72-4、SCC、CA45/61などであるが、CA54/61と組み合わせると卵巣漿液性嚢胞腺癌の診断感度が上昇する。 陽性(血清):卵巣漿液性嚢胞腺癌、卵巣癌、類内膜癌 偽陽性:卵巣良性腫瘍、卵巣類内膜嚢腫 |