検査項目解説
検査名 | CA72-4 |
英検査名 | Carbohydrate Antigen 72-4/CA72-4 |
検体基準範囲 |
検体採取後速やかに測定するか、冷蔵保存する。冷蔵保存で2週間安定である。溶血血清は測定不可。 血清:腫瘍マーカーとしてのカットオフ値:10.0U/mL以下 |
測定法 | ECLIA |
基準範囲出典 |
1.青山 昭 他:医学と薬学 49(1):127-135,2003 2.小西 二三男 他:日本臨床 57(S4):498-501,1999 |
解説 |
この検査は卵巣癌,乳癌,消化器癌を疑うときに行う。CA72-4は肝に転移したヒト乳癌の細胞膜成分を免疫原とする2種類のモノクローナル抗体で認識される糖鎖抗原で、粘液性の卵巣癌に高い特異性をもち、CA125が偽陽性を示しやすい良性卵巣腫瘍では偽陽性率が低いという特徴がある。また、消化器癌では胃癌、大腸癌にCEAと同程度の陽性率を持つ。臨床的には卵巣癌、乳癌、消化器癌を疑うときや治療効果の判定に用いる。関連するマーカーはCA125、CA15-3、CA19-9、DU-PAN-2などである。 陽性(血清):胃癌、膵癌、大腸癌、乳癌、子宮癌、卵巣癌、食道癌、肝癌、胆嚢癌 偽陽性:大腸ポリープ、ウイルス性肝炎、甲状腺疾患、心血管障害、胃炎、胃腸炎、胆石症、胆道閉塞、膵炎、子宮内膜症 |