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検査項目解説

検査名 円柱
英検査名 Casts/Hyaline Casts/Erythrocyte Casts/Granular Casts/Cellular Casts/Hemoglobin Casts
検体基準範囲 採尿後6時間以内に測定する。保存は不可。
尿:陰性
測定法 鏡検法
基準範囲出典 1.東間 紘(監修):そこが知りたい尿沈渣検査.医歯薬出版,2006
解説 尿円柱の出現は腎実質障害を示唆する所見で、腎疾患の診断に貴重な情報となる。尿検査指針では基本的な円柱として、硝子円柱、顆粒円柱、ろう様円柱、脂肪円柱、赤血球円柱、白血球円柱の7種類を挙げている。臨床的にはこの7種に空胞変性円柱を加えれば十分である。硝子円柱は最も出現頻度が高く、健常人、激しい運動後にもみられる。この円柱自体は臨床的意義はないが基質中に赤血球、白血球、脂肪球などの封入体があれば、それぞれ、糸球体腎炎、腎盂腎炎、ネフォローゼ症候群を疑う。
上皮円柱:尿細管上皮を封入している円柱で尿細管壊死で見られる。
顆粒円柱:上皮細胞と血球由来で糸球体腎炎、ネフローゼ症候群で見られる。
ろう様円柱:顆粒円柱の変性が進んだもので、慢性腎炎、腎硬化症で見られる。
脂肪円柱:脂肪滴を含むもので、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、Lipoid Nephrosisで見られる。
赤血球円柱:ネフロンでの出血を意味し、糸球体腎炎、腎梗塞、急性尿細管壊死で見られる。
白血球円柱:腎実質の炎症を意味し、腎の感染性疾患のほかループス腎炎や間質性腎炎で見られる。
空包変性円柱:円柱内に大小の空胞があり、糖尿病性腎症、IgA腎症で見られる。

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