検査項目解説
検査名 | カタラーゼ |
英検査名 | Catalase/Hydrogen-Peroxide/Hydrogen-Peroxide Oxidoreductase |
検体基準範囲 |
血清は遠心分離後速やかに測定するか、冷蔵保存する。赤血球はヘパリンまたはEDTA採血し低温で測定する。保存は冷蔵で数日間安定である。 血清:0.2~2.2U 赤血球:11.4~14.0nmol/gHb |
測定法 | 比色法 |
基準範囲出典 | 1.岡部紘明ほか:カタラーゼ(CAT).日本臨牀 62(増刊11 広範囲血液・尿化学検査,免疫学的検査 1.第6版):554-556,2004 |
解説 |
この検査は 無または低カタラーゼ血症の発見に用いる。CATは細胞内で生じた過酸化水素を水に分解する反応を触媒する酵素で肝、腎、赤血球に多く存在するため、これら諸臓器が障害されると血中に游出し活性値が上昇する。臨床的には肝疾患、腎疾患、溶血性貧血と持続する感染症で無カタラーゼ血症を疑う場合に測定する。また、HIV感染では血清グルタチオンペルオキシダーゼが上昇せずに、カタラーゼが高値となる特異的な変動がみられる。 高値(血清):Alzheimer病、アルコール性肝炎、劇症肝炎、薬剤性肝障害、脂肪肝、急性膵炎、膵癌、慢性膵炎、甲状腺機能亢進症、溶血性貧血 高値(赤血球):敗血症、大腸癌、慢性腎不全 低値(血清):悪性腫瘍、易感染状態、肝細胞癌、無・低カタラーゼ血症 低値(赤血球):鉄欠乏性貧血 |