検査項目解説
検査名 | クエン酸/クエン酸塩 |
英検査名 | Citrate Acid/Citrate |
検体基準範囲 |
検体採取後速やかに測定するか、尿、血清共に凍結保存する。 尿:138~1010mg/L 血清:1.3~2.6mg/dL |
測定法 | 酵素法 |
基準範囲出典 |
1.Warty VS et al:Clinical Chemistry 30(7):1231-1233,1984 2.一色 玄 他:日本臨床 47(増):479-481,1989 3.Hosking DH, Wilson JW, Liedtke RR, et al: The urinary excretion of citrate in normal persons and patients with idiopathic calcium urolithiasis (abstract). Urol Res 1984;12:26 |
解説 |
クエン酸はアセチルCoAとオキサロ酢酸により産生される有機化合物で、クエン酸回路(TCA回路)を構成しエネルギー放出に関する重要な代謝経路に関与している。血中濃度は多くの因子により変動するが、特にCaと無機リンの影響が大きい。臨床的には糖尿病性ケトアシドーシス、粘液水腫などで測定される。 高値(尿):心不全、チアノーゼ性先天性心疾患、糖尿病性ケトアシドーシス、粘液水腫、副甲状腺機能亢進症、鉛中毒 低値(尿):Balkan腎炎、Ehlers-Danlos症候群、Fabry病、Marfan症候群、Wilson病、反復性尿路Ca結石、自己免疫性甲状腺炎、副甲状腺機能亢進症、クリオグロブリン血症、特発性高Ca血症、アミロイドーシス、鎌形赤血球症、高ガンマグロブリン血症、多発性硬化症、線維化肺炎、慢性活動性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、古典的遠位尿細管性アシドーシス、慢性腎盂腎炎、尿管閉塞、シェーグレン症候群、ビタミンD中毒 |