検査項目解説
検査名 | 第XIII因子活性/フィブリン安定化因子 |
英検査名 | Factor XIII/Factor XIII Activity |
検体基準範囲 |
3.2%クエン酸血漿を検体とし、速やかに測定するか、凍結保存する。 血漿:70~140% |
測定法 | 合成基質法 |
基準範囲出典 |
1.Fickenscher K et al:Thrombosis and Haemostasis 65(5):535-540,1991 2.依藤 壽 他:日本臨床 53(増):90-93,1995 惣宇利正善ほか:ⅩⅢ因子の分子病態学;図説 血栓止血血管学─血栓症制圧のために.中外医学社,2005,pp286-294 3.Anwar R, Miloszewski KJ: Factor XIII deficiency. Br J Haematol 1999 Dec;107(3):468-484 |
解説 |
巨核球や単球で産生されるAサブユニットと、肝で産生されるBサブユニットからなり、フィブリンを安定化することから、フィブリン安定化因子とも呼ばれている。臨床的には血小板、出血時間、PT、APTTが正常であるが、持続する出血や創傷治癒の遅延などが認められる場合は、この因子の欠乏を疑い検査する。また、後天的には肝不全、白血病、播種性血管内凝固症候群、Crohn病などで減少が認められる。 低値(血漿):Crohn病、Schonlein-Henoch紫斑病、潰瘍性大腸炎、肝硬変、巨大血管腫、劇症肝炎、先天性第XIII因子欠乏症、第XIII因子に対する循環抗凝血素、播種性血管内凝固症候群、急性心筋梗塞、脳梗塞、妊娠 |