検査項目解説
検査名 | クリオグロブリン |
英検査名 | Cryoglobulins |
検体基準範囲 |
37℃で採血、血清分離し、速やかに測定するか、冷蔵保存する。 血清:陰性(80μg/mL以下) |
測定法 | 寒冷沈澱法 |
基準範囲出典 |
1.青木 紀生 他:Medical Technology 6(8):619-624,1978 2.飯村 康夫:日本臨床 47(増):107-110,1989 3.Kyle RA, Lust JA: Immunoglobulins and laboratory recognition of monoclonal proteins. Section III. Myeloma and related disorders. In Neoplastic Diseases of the Blood. Third edition. Edited by PH Wiernik, GP Canellos, JP Dutcher, RA Kyle. New York, Churchill Livingstone, 1996, pp 453-475 4.Ferri FF. Cryoglobulimenia. In: Ferri FF, ed. Ferri's Clinical Advisor 2015. Philadelphia, PA: Elsevier Mosby; 2014:section 338-338. 5.杉崎徹三:本態性クリオグロブリン血症,免疫症候群(上巻).領域別症候群シリーズ.日本臨牀社,2000,pp430-433 |
解説 |
クリオグロブリンは血清を4℃に放置すると白濁、沈殿、ゲル化し、37℃で再溶解する性質を持つグロブリンで、タイプ1、2、3の3種があり、タイプ1はモノクローナル蛋白(M蛋白)を産生する病態が背景にある。臨床的にはタイプ1を産生するリンパ・形質細胞系の腫瘍性疾患、タイプ2、3は自己免疫性疾患、感染症などで測定されるが、特にC型肝炎患者の陽性率が高いことが知られている。また、冬期に発症するRaynaud症状などの末梢循環障害時にも測定される。 陽性(血清):C型肝炎、本態性クリオグロブリン血症、シェーグレン症候群、関節リウマチ、自己免疫疾患、原発性マクログロブリン血症、全身性エリテマトーデス、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫、慢性リンパ性白血病 |