検査項目解説
検査名 | サイクリックAMP |
英検査名 | Cyclic AMP/Cyclic Adenosine Monophosphate |
検体基準範囲 |
血液は氷冷したEDTA-2Na入りの容器で採血し、4℃で遠心分離後、凍結保存する。尿はトルエン1~2mL入りの容器に冷暗所で蓄尿し、蓄尿後速やかに凍結保存する。 血漿:11~21pmol/mL 蓄尿:1.8~6.3μmol/day |
測定法 | RIA DCC法 |
基準範囲出典 |
1.孫 孝義 他:日本内分泌学会雑誌 61(9):912-923,1985 2.奥屋 茂 他:日本臨床 53(S中):726-731,1995 3.Aurbach GD, Marx SJ, Spiegel AM: Parathyroid hormone, calcitonin, and the calciferols. In Williams Textbook of Endocrinology. Eighth edition. Edited by JD Wilson, DW Foster. Philadelphia, WB Saunders Company, 1992, pp 1413-1415 4.奥屋 茂:内分泌学的検査/その他/サイクリックAMP(cAMP).日本臨床 63(増刊号8):612-614, 2005 |
解説 |
cAMPは細胞内の情報伝達、細胞分化、増殖、免疫や各種代謝などに関与しており、ATPを基質として産生される。臨床的には高Ca血症あるいは低Ca血症の鑑別診断の際に副甲状腺機能異常が疑われるときや肝予備能検査であるグルカゴン負荷試験のマーカーとして測定される。腎原性cAMPの算定:腎原性cAMP(nmol/dL)=尿cAMP×sCr/uCr-血漿cAMP(基準値:0.8~2.8nmol/dlGF) 高値(血漿):悪性腫瘍随伴性高Ca血症、肝硬変、甲状腺機能亢進症、急性心筋梗塞、心不全、腎不全、躁うつ病、ビタミンD抵抗性くる病、副甲状腺機能亢進症、閉塞性黄疸 低値(血漿):甲状腺機能低下症、低Mg血症、副甲状腺機能低下症 |