検査項目解説
検査名 | アデノシンジホスフェート/アデノシン二リン酸 |
英検査名 | Adenosine Diphosphate |
検体基準範囲 |
赤血球はヘパリン採血し過塩素酸で除蛋白した上清、また血小板はクエン酸採血し遠心して得た多血小板血漿を検体として用いる。検体は速やかに測定するか、-80℃で凍結保存する。 赤血球:147.9~178.1nmol/mL/RBC 血小板:1.93~3.21または2.43~2.77nmol/mL/10*11 Plateltes |
測定法 |
赤血球:Minakami UV法 血小板:Luciferin-Luciferase法 |
基準範囲出典 | 1.森 和夫 他:臨床病理 71(臨増):165-182,1987 |
解説 |
血小板は濃染顆粒とα-顆粒の二種類の特殊顆粒を持ち血小板活性化により内容物を放出する。濃染顆粒はATP、ADP、セロトニンを、α-顆粒はフィブリノゲン、第VIII因子、血小板由来成長因子などを貯蔵している。臨床的にADPは濃染細胞の欠乏や欠如、また放出機能の異常や含有量の減少が疑われる場合に測定する。 血小板ADP含有量の減少:先天性血小板異常症(δ-Storage Pool病) 血小板からのADP放出減少:血小板放出機構異常症、先天性血小板異常症(α-Storage Pool病、δ-Storage Pool病)、糖原病I型、本態性血小板血症、薬剤(非ステロイド系鎮痛剤) |