検査項目解説
検査名 | D-キシロース吸収試験/キシローゼ試験 |
英検査名 | D-Xylose Absorption Test |
検体基準範囲 |
尿2mL(5時間蓄尿後、尿量を測定し一部を検体とする)、検体は速やかに測定するか、凍結保存する。 5g法:1.5g(排泄量30%)以上 25g法:5~8g(排泄量20~32%)、境界値3~5g |
測定法 | 比色法 |
基準範囲出典 |
1.Hogenauer C, Hammer HF. Maldigestion and malabsorption. In: Feldman M, Friedman LS, Brandt LJ, eds. Sleisenger and Fordtran's Gastrointestinal and Liver Disease. 10th ed. Philadelphia, PA: Elsevier Saunders; 2016:chap 104. 2.Semrad CE. Approach to the patient with diarrhea and malabsorption. In: Goldman L, Schafer AI, eds. Goldman's Cecil Medicine. 25th ed. Philadelphia, PA: Elsevier Saunders; 2016:chap 140. |
解説 |
経口投与されたD-キシロースの60~70%は空腸で吸収され、体内で代謝を受けることなく吸収量の40~50%が腎から尿中に排泄される。このキシロースの性質を利用し、空腸機能検査として吸収不良症候群を疑う患者を診た場合に測定する。また、この検査が低値を示した場合は近位空腸の吸収障害であり、正常なら膵疾患による吸収不良であることが鑑別できる利点がある。 低値:吸収不良症候群(Amyloidosis、Celiac病、Crohn病など)、腎機能障害、薬剤(硫酸ナオマイシン、アスピリン、インドメタシンなどによるD-キシロース尿排泄阻害) |