検査項目解説
検査名 | エストリオール/E3 |
英検査名 | Estriol/Estriol,Unconjugated |
検体基準範囲 |
血清は検体採取後直ちに血清分離し、速やかに測定するか、凍結保存する。尿は24時間蓄尿し、速やかに測定するか、凍結保存する。 血清:男性(10未満)、女性(非妊婦)(10未満)、女性(妊婦)3~24週(29~161)、25~26週(27~151)、27~28週(32~168)、29~30週(49~174)、31~32週(52~203)、33~34週(70~299)、35~36週(80~354)、37~38週(8~423)、39~40週(108~465ng/mL) 尿:男性(1.8~11.0)、女性(非妊婦) |
測定法 | RIA硫安塩析法 |
基準範囲出典 |
1.牧野 拓雄 他:日本内分泌学会雑誌 50(4):788-796,1974 2.清水 幸子 他:日本臨床 53(増):553-565,1995 3.久保田俊郎:エストロゲン(エストラジオール,尿中エストリオール),プロゲステロン.medicina 42:346-348,2005 |
解説 |
E3は非妊娠時には産生量が極めて少ないが、妊娠時特に妊娠中期以降は大量に産生されるホルモンで、女性ホルモンとしての生物活性はエストラジオールの数分の一以下である。妊娠中は胎児副腎で産生されるDHEAが胎盤に移行してE3になるため、このホルモン量は胎児発育と胎盤機能を総合的に反映する。臨床的には胎児と胎盤機能の推定に用いられるが、特異性が低いため臨床的意義には限界があり、日内排泄量の変動が大きいので測定意義は少ない。 高値(血清):巨大児、双胎 高値(尿):巨大児、双胎 低値(血清):子宮内胎児死亡、子宮内胎児発育遅延、重症妊娠中毒、胎盤サルファターゼ欠損症、無脳児 低値(尿):肝機能障害、腎機能障害、子宮内胎児死亡、子宮内胎児発育遅延、重症妊娠中毒、無脳児 |