検査項目解説
検査名 | エストロゲンレセプター |
英検査名 | Estrogen Receptor |
検体基準範囲 |
組織を摘出後10%中和緩衝ホルマリン固定液で24時間固定し、パラフィンブロックを検体とする。検体は室温保存する。 組織:10%以上の核が染色されたら陽性 |
測定法 | 酵素抗体法 |
基準範囲出典 |
1.Ogawa Y, Moriya T, Kato Y, et al: Immunohistochemical assessment for estrogen receptor and progesterone receptor status in breast cancer: analysis for a cutoff point as the predictor for endocrine therapy. Breast Cancer 2004;11(3):267-275 2.Fisher ER, Anderson S, Dean S, et al: Solving the dilemma of the immunohistochemical and other methods used for scoring estrogen receptor and progesterone receptor in patients with invasive breast carcinoma. Cancer 2005;103(1):164-173 3.Layfield LJ et al:Journal of Surgical Oncology 61-177~184 1996 4.末益 公人 他:乳癌の臨床 15-5-558~566 2000 5.澤田達男ほか:腫瘍マーカー エストロゲン受容体およびプロゲステロン受容体.日本臨牀 63(増刊):762-764,2005 |
解説 |
ERはERαとERβの2種が知られており、エストロゲン標的細胞の核内に存在しエストロゲンはこの標的細胞と結合すると生理作用を発現する。受容体は乳腺、子宮内膜、中枢神経系、血管平滑筋などに広く分布している。ERαは乳癌、子宮体癌、甲状腺癌、髄膜腫などに局在することが知られているが、臨床的には乳癌の内分泌療法の指標として用いられる。陽性の場合はプロゲステロンレセプター測定とHER2/new遺伝子発現の有無を検討する。 陽性(組織):乳癌 |