検査項目解説
検査名 | 線維素溶解試験/フィブリン溶解試験 |
英検査名 | Euglobulin Fibrinolytic Activity/Fibrinolysis Test |
検体基準範囲 |
注射器に吸引した最初の1mLの血液は、トロンボプラスチンが混入しているので、使用しない。検体採取直後から測定を開始する。保存は不可。 全血:全血凝固溶解試験(24~48時間後に溶解を認めない)、ユーグロブリン分画溶解試験(3~4時間)、血清SK活性化ユーグロブリン溶解時間(60~180秒) |
測定法 | 全血凝固溶解試験、ユーグロブリン分画溶解試験、血清SK活性化ユーグロブリン溶解時間 |
基準範囲出典 | 1.最新 臨床検査項目辞典 医歯薬出版株式会社 2008 |
解説 |
プラスミノゲンがプラスミノゲンアクチベータによりプラスミンになると、このプラスミンはフィブリンやフィブリノゲンを分解しフィブリン・フィブリノゲン分解産物を作る。この現象は線維素溶解現象と呼ばれ、線溶系の機能を見る検査として使われている。検査には全血凝固溶解時間測定法とユーグロブリン溶解時間測定法がある。臨床的に線溶亢進状態が疑われる場合に行うが、偽陽性が多く検査としての意義は殆どない。線溶亢進状態を評価するためには、FDP、D-ダイマー、PPIC、t-PA、PAI-1複合体、t-PA・PAI-1複合体などを測定することが望ましい。 短縮(血液):線溶亢進状態 |