検査項目解説
検査名 | グロブリン |
英検査名 | Globulin |
検体基準範囲 |
血清分離後直ちに測定するか、冷蔵保存する。 血清:α1(2.9~4.9%)、α2(7.1~11.8%)、β1(4.7~7.2%)、β2(3.2~6.5%)、γ(11.1~18.8%) |
測定法 | キャピラリー電気泳動法 |
基準範囲出典 |
1.伊藤 喜久 : Medical Technology 39(3):278-284,2011 2.Kyle RA, Katzmann JA, Lust JA, Dispenzieri A: Clinical indications and applications of electrophoresis and immunofixation. In Manual of Clinical Laboratory Immunology. Sixth edition. Edited by NR Rose, RG Hamilton, B Detrick. Washington DC, ASM Press, 2002 pp 66-70 |
解説 | グロブリンは単純蛋白質の一種でヒト血清の電気泳動ではα1、α2、β、γの4分画に分離される。γ分画と一部のβ分画が免疫機構に関与するほか、それぞれが多彩な役割を持っている。臨床的には分画された電気泳動パターンから病態を判断する。分画パターン:1.急性炎症型:α1、α2の両方、いずれか一方が増加 2.慢性炎症型:急性炎症パターン+γ分画増加 3.肝硬変型:βとγの癒合、スキージャンプスロープ型 4.ネフローゼ型:α2分画のみが著増 5.低栄養型:全ての分画の低下 5.妊娠型:β分画の増加 6.M蛋白型:β、γを中心に鋭利なモノクロナールなピーク 7.γグロブリン増加型:γ分画が幅広く増加する |