検査項目解説
検査名 | ヒト胎盤ラクトゲン/ヒト絨毛性乳腺刺激ホルモン |
英検査名 | Human Placental Lactogen/Human Chorionic Somatomammotropin |
検体基準範囲 |
検体は速やかに測定するか、冷蔵保存する。測定までに時間がかかる場合は、-20℃で保存する。 血清(妊娠): 5~8週:0.07以下、9~12週:1.1以下、13~16週:0.3~2.1、17~20週:0.7~3.6、21~24週:1.3~5.6、25~28週:2.2~8.0、29~40週:3.0~9.9 |
測定法 | ラテックス凝集免疫法 |
基準範囲出典 |
1.Lindberg BS et al:The Journal of Obstetrics and Gynaecology of the British 2.Commonwealth 80:619-626,1973 3.望月 眞人:日本臨床 53(増):600-603,1995 4.杉山 隆ほか:ヒト胎盤性ラクトーゲン(hPL).日医会誌 135(特別):S265,2006 |
解説 |
hPLは胎児-胎盤系で特異的に産生されるポリペプチドホルモンで、胎盤で合成される蛋白の7~10%を占めている。生理学的には母体の糖質と脂質代謝を調節し母体にエネルギーを供給している。臨床的には生物学的半減期が約30分と短いことから、胎盤機能低下後短時間で血中濃度が低下することを利用し胎盤機能の推定に用いる。 高値(血清):Rh血液型不適合妊娠、過大体重児、肝機能障害、腎疾患合併妊娠、多胎妊娠、肝機能障害、糖尿病 低値(血清):全身性エリテマトーデス合併妊娠、甲状腺機能異常合併妊娠、子宮外妊娠、子宮内胎児発育不全、切迫流産、胎盤機能不全、胞状奇体、妊娠高血圧症候群 |