検査項目解説
検査名 | 総ヒドロキシプロリン/ヒドロキシプロリン |
英検査名 | Hydroxyproline,Total/Hydroxyproline/Hyp |
検体基準範囲 |
24時間蓄尿を検体とし、速やかに測定するか、トルエン又はチモールを加えて、冷蔵保存する。 蓄尿:83~330μmol/day |
測定法 | HPLC |
基準範囲出典 | 1.最新 臨床検査項目辞典 医歯薬出版株式会社 2008 |
解説 |
Hypはコラーゲンに特異的に存在するアミノ酸でコラーゲンが分解すると90%は遊離Hypになり大部分は肝で代謝される。このため、尿中・血中のHyp量は体内でのコラーゲン分解量を反映している。また、コラーゲンの50%は骨にI型コラーゲンとして存在し、I型コラーゲンはHypを多量に含んでいる。尿中Hypの50%は骨コラーゲンの分解産物であることから骨吸収のマーカーとしても測定される。臨床的には骨代謝の亢進している症例に用いるが、最近はI型コラーゲンのクロスリンクの有用性が確定しているので、Hypの測定意義は薄れつつある。 高値(尿):Paget病、悪性腫瘍骨転移、肝線維症、強皮症、骨軟化症、骨形成不全症、甲状腺機能亢進症、先端巨大症、多発性骨髄腫、熱傷、ヒドロキシプロリン血症、副甲状腺機能亢進症、マルファン症候群、妊娠 低値(尿):アミノ酸吸収障害、下垂体機能低下症、甲状腺機能低下症 |