検査項目解説
検査名 | インターロイキン-1 レセプターアンタゴニスト |
英検査名 | Interleukin-1 Receptor Antagonist Protein/IL-1RA |
検体基準範囲 |
EDTA-2Na入りポリスピッツ管で採血し、直ちに血漿分離し、速やかに測定するか、凍結保存する。 血漿:105~1,062pg/mL(参考値) |
測定法 | ELISA |
基準範囲出典 | 1.田中 泰史 他:医学のあゆみ 174(14):1218-1222,1995 |
解説 |
IL-1raはIL-1ファミリーに属する糖蛋白で単球、マクロファージからIL-1と共に産生され生物活性は持たないが、IL-1のレセプターへの結合を競合的に阻害することでIL-1活性を抑制すると考えられている。これにより、IL-1raがIL-1より過剰に産生されると、IL-1活性の抑制、すなわち、炎症反応の抑制が起こるとされている。臨床的には炎症性疾患や感染症でIL-1ra濃度の上昇が見られる、また、炎症性腸疾患、関節リウマチ、急性骨髄性白血病、敗血症性ショックなどでIL-1ra投与による病態改善が見られ、治療薬としても注目されている。 高値(血清):Crohn病、潰瘍性大腸炎、関節リウマチ、髄膜炎菌性髄膜炎、敗血症、統合失調症、うつ病、急性心筋梗塞、うっ血性心不全、脳卒中、急性膵炎、全身性エリテマトーデス 低値(血清):骨粗しょう症 |