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検査項目解説

検査名 アンモニア
英検査名 Ammonia
検体基準範囲 アンモニアは採血後、赤血球からの遊離、蛋白やグルタミンからの生成で上昇するので速やかに遠心する。血液は除蛋白液と1:4の割合で混合し、上清を検体とする。検体は密栓凍結保存で1週間安定とされている。
血液:30~80μg/dL
血漿:男性 16~60μmol/L 女性 11~15μmol/L
尿
測定法 藤井・奥田法変法
基準範囲出典 1.奥田 拓道 他:最新医学 21(3):622-627,1966
2.井廻 道夫:日本臨床 53(増):478-480,1995
3.Tietz Textbook of Clinical Chemistry. Edited by CA Burtis, ER Ashwood. Philadelphia, WB Saunders Company, 2012
4.Nevah MI, Fallon MB. Hepatic encephalopathy, hepatorenal syndrome, hepatopulmonary syndrome, and other systemic complications of liver disease. In: Feldman M, Friedman LS, Brandt LJ, eds. Sleisenger and Fordtran's Gastrointestinal and Liver Disease: Pathophysiology/Diagnosis/Management. 10th ed. Philadelphia, PA: Elsevier Saunders; 2016:chap 94.
5.Pincus MR, Tierno PM, Fenelus M, Bowne WB, Bluth MH. Evaluation of liver function. In: McPherson RA, Pincus MR, eds. Henry's Clinical Diagnosis and Management by Laboratory Methods. 22nd ed. Philadelphia, PA: Elsevier Saunders; 2011:chap 21.
6.富谷智明:アンモニア.日医会誌 135:S174,2006
解説 この検査の目的は肝機能障害や門脈ー大循環短絡の重症度の評価である。NH3は肝、腎、腸管で産生されるアミノ酸の代謝産物である。食物中の窒素化合物が腸内細菌により脱アミノ化されて出来る外因性アンモニアと、体内でアミノ酸が脱アミノ化されて出来る内因性アンモニアがあり、肝の尿素サイクルで、尿素に合成され腎から排泄される。NH3は中枢神経系に強く働く有害物質で、意識障害の原因となるばかりか、グルタミン濃度を増加させ脳浮腫の原因ともなる。臨床的には肝におけるアンモニアの代謝障害と門脈と大循環系の短絡の際に血中濃度が増加するので、特に肝機能障害の重症度の判定や肝性昏睡の病態把握に用いられる。
高値(血液):Alzheimer病、COPD、Reye症候群、うっ血性心不全、肝性昏睡、肝不全、肝硬変末期、劇症肝炎、シトルリン血症、出血性ショック、胎児赤芽球症、尿毒症肺性心、肺気腫、ヒスチジン血症、慢性腎不全
高値(血漿):消耗症
高値(尿):嘔吐、下痢、シスチン症、糖尿病、副腎皮質機能亢進症、
低値(血液):悪性高血圧、急性腎不全、多発性嚢胞腎、蛋白栄養不良、尿素サイクル酵素欠損症、貧血、本態性高血圧症、慢性腎不全
低値(尿):急性糸球体腎炎、急性腎不全、慢性腎不全

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