検査項目解説
検査名 | イヌリンクリアランス |
英検査名 | Inulin Clearance |
検体基準範囲 |
検体採取後速やかに測定する。冷蔵保存するとイヌリンが析出することがある。 血清・尿:80~120mL/min |
測定法 | アンスロン法 |
基準範囲出典 | 1.日本腎臓学会(編):腎機能(GFR)・尿蛋白測定の手引.東京医学社,2009 |
解説 |
この検査はGFRの厳密な測定値を必要とする糸球体過剰濾過の判定、腎機能の予後の評価、治療効果の判定などに用いる。イヌリンは生体内で合成されず、糸球体で100%濾過され尿細管で再吸収されないことから、Cinは真の糸球体濾過量(GFR)を表す最良のマーカーとされている。臨床的にはGFRのゴールドスタンダードとして慢性腎疾患(CKD)のステージ分類や血液透析導入時の正確な腎機能評価に用いられる。 パニック値:10mL/min以下 高値:糖尿病性腎症の前期・早期の糸球体過剰濾過 低値:腎血流低下、腎実質障害、腎炎、腎硬化症、糖尿病腎症、末期腎不全、尿路閉塞、心不全、脱水、自己免疫疾患 |