検査項目解説
検査名 | KMO-1 |
英検査名 | KMO-1 |
検体基準範囲 |
検体採取後速やかに測定するか、冷蔵保存する。長期保存は-20℃以下で行う。 血清: EIA:530U/mL未満 腫瘍マーカーとしてのカットオフ値、RPHA(8倍未満) |
測定法 | EIA、RPHA |
基準範囲出典 | 1.神垣 隆ほか:腫瘍マーカー KMO1.日本臨牀 63(増刊):691-693,2005 |
解説 |
ヒト大腸癌培養細胞Colo-201を免疫原として作成された糖鎖性の腫瘍マーカーで、本体はCA19-9,CA50,Span-1に類似している。臨床的には膵癌、胆道系の癌を疑う場合に測定する。膵癌、胆嚢・胆管癌での陽性率は約70%でCA19-9とほぼ同じであるが、肝癌では60%でCA19-9より陽性率は高い。CA19-9、CA50、SPan-1、KMO-1などの腫瘍マーカーにより検出されるシアリルLea糖鎖がは、細胞接着分子であるE-セレクチンと結合するリガンド糖鎖であることがわかった。E-セレクチンは、血管内皮細胞に発現するので、癌細胞のシアリルLea糖鎖と血管内皮細胞のE-セレクチンが結合することで、癌の血行性転移が促進されることが解ってきた。このため、癌細胞でシアリルLea抗原が発現すれば癌転移の危険因子であると考えてよい。 陽性(血清):胃癌、肝硬変、急性肝炎、食道癌、膵癌、大腸癌、胆嚢・胆管癌、胆管炎、肺癌、慢性膵炎 偽陽性:ルイス式血液型がLea-b- |