検査項目解説
検査名 | ミトコンドリア・アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ/ミトコンドリア・グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ |
英検査名 | Mitochondrial Aspartate Aminotransferase/Mitochondrial Glutamic Oxaloacetic Transaminase/AST-m |
検体基準範囲 |
検体は速やかに測定するか、凍結保存する。 血清:7U/L以下 |
測定法 | プロテアーゼ阻害UV |
基準範囲出典 |
1.最新 臨床検査項目辞典 医歯薬出版株式会社 2008 2.花尻和幸ほか:大量飲酒後,m-GOTが著明な高値を示した急性肝障害の1例.臨消内科 18:1577-1582,2000 3.白波瀬 泰史 他:第7回日本臨床化学会分析部会関東支部学術集会 講演会抄録集 40~44 1989 4.佐々木 良美:肝臓 20-4-356~367 1979 |
解説 |
殆どの酵素には臓器別のアイソザイムがあるが、ASTは可溶性(AST-s)とミトコンドリア(AST-m)のアイソザイムに分けられ臓器別のアイソザイムは存在しない。組織が障害されると通常は可溶性分画のAST-sが血中に逸脱するが、障害や壊死の程度が高度になるとミトコンドリアからAST-mが逸脱してくる。ASTが高値にも関わらず臓器障害を疑う症状がない場合は、免疫グロブリン結合型ASTを考える。臨床的には組織や細胞障害の重症度の評価や予後の推定に用いる。 高値(血清):悪性腫瘍、アルコール性肝障害、アルコール性脂肪肝、肝細胞壊死、劇症肝炎、急性心筋梗塞、血小板崩壊、骨格筋崩壊 |