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検査項目解説

検査名 アンギオテンシン変換酵素
英検査名 Angiotensin-Converting Enzyme/ACE
検体基準範囲 EDTA及びクエン酸2Naは酵素活性に影響する。12時間空腹時血清を検体とし、血清は分離後、直ちに測定するか、冷蔵保存する。溶血や脂肪血症の検体は検査できない。
血清:8.3~21.4U/L
髄液
測定法 笠原法
基準範囲出典 1.Kasahara Y et al:Clinical Chemistry 27(11):1922-1925,1981
2.三上 理一郎 他:日本医事新報 2903:23-30,1979
3.Liebermann J: Elevation of serum angiotensin-converting-enzyme (ACE) level in sarcoidosis. Am J Med 1975;59:365-372
4.Rodriguez GE, Shin BC, Abernathy RS, Kendig EL Jr: Serum angiotensin-converting enzyme activity in normal children and in those with sarcoidosis. J Pediatr 1981;99:68-72
5.Personal observations from a Mayo pediatric normal range study using a manual method (Hana)
6.Maguire GA, Price CP: A continuous monitoring spectrophotometric method for the measurement of angiotensin-converting enzyme in human serum. Ann Clin Biochem 1985;22:204-210
7.Chernecky CC, Berger BJ. Angiotensin-converting enzyme (ACE) - blood. In: Chernecky CC, Berger BJ, eds. Laboratory Tests and Diagnostic Procedures. 6th ed. Philadelphia, PA: Elsevier Saunders; 2013:138-139.
8.四元秀毅:アンジオテンシン変換酵素(ACE).内科 71:1046-1047,1993
解説 この検査の目的はサルコイドーシスの診断と病状把握である。ACEは主として肺の血管内皮と腎で産生される酵素で、アンギオテンシンIを加水分解しアンギオテンシンIIに転換する作用がある。異常値を認めたらレニン活性、アンギオテンシンI、IIを測定し値を比較する。臨床的にはサルコイドーシスの肉芽腫で産生され、腫瘍の大きさと相関することからサルコイドーシスの診断、治療効果判定、予後推定に用いられる。ただし、陽性率は33~80%と報告により差があることが認められている。
高値(血清):HIV-1感染、サルコイドーシス、肝硬変、甲状腺機能亢進症、糖尿病、ヒストプラスマ症、肺小細胞癌、アルコール依存症、本態性高血圧症、冠動脈疾患、慢性腎不全、混合性結合組織病、慢性疲労症候群
高値(髄液):神経サルコイドーシス、サルコイドーシス、中枢神経系悪性腫瘍、細菌性髄膜炎
低値(血清):Crohn病、甲状腺機能低下症、多発性骨髄腫、慢性閉塞性肺疾患、慢性リンパ性白血病、肺癌、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、甲状腺機能低下症、神経性食欲不振症、川崎病、
低値(髄液):Alzheimer病、Parkinson病、統合失調症、躁病

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