検査項目解説
検査名 | 脳性Na利尿ペプチド前駆体N端フラグメント/ヒト脳性Na利尿ペプチド前駆体N端フラグメント |
英検査名 | N-Terminal Pro-Brain Natriuretic Peptide/NT-proBNP |
検体基準範囲 |
検体は速やかに測定するか、冷蔵保存する。冷蔵で3日間は安定。 血清・血漿:125pg/mL以下 |
測定法 | ECLIA |
基準範囲出典 |
1.PRONTERA C ET:Clin Chem Lab Med 42(1):33-44,2004 2.清野 精彦 他:BIO Clinica 19(6):517-523,2004 |
解説 |
NT-proBNPは強力な水・Na利尿作用と血管弛緩作用を有するBNPの前駆体フラグメントである。心筋細胞の負荷が増加すると脳性Na利尿ペプチド前駆体の産生が促進されるが、蛋白分解酵素の作用でBNPとNT-proBNPに分解され血中に分泌される。NT-proBNPはBNPに比べ半減期が長いため血中濃度の上昇が顕著であり、測定も短時間で出来るためBNPと同様の臨床的意義を持つ。臨床的には心室の負荷を反映する指標、心不全の早期診断、慢性心不全の重症度の把握などに用いる。 高値(血清・血漿):慢性心不全、急性心不全、心筋症、心肥大 |