検査項目解説
検査名 | 癌胎児性フィブロネクチン/頸管膣分泌液中フィブロネクチイン |
英検査名 | Oncofetal Fibronectin/Oncofetal Fibronectin in Cervical Mucus |
検体基準範囲 |
検体採取前に膣洗浄を行う。精液、血液の混入検体は不可。検体は採取後直ちに測定するか、凍結保存する。 膣・頸管分泌物:陰性(50ng/mL以下) 妊娠18~36週の流産予測値:50~100ng/mL(29%)、100~250ng/mL(67%)、250~500ng/mL(89%)、500ng/mL以上(96%) |
測定法 | ELISA |
基準範囲出典 |
1.Lockwood CJ et al:The New England Journal of Medicine 325(10):669-674,1991 2.一條 元彦 他:産婦人科治療 67(2):212-218,1993 3.一條元彦ほか:癌胎児性フィブロネクチン測定試薬による破水診断の臨床的検討.産婦人科治療 65:460-463,1991 |
解説 |
OFFNは絨毛膜トロホブラスト細胞で産生される胎児膜固有の糖蛋白で、絨毛膜、脱落膜、羊水、胎児血に特異的に存在している。OFFNは妊娠22週以上で卵膜に障害のない妊婦の膣液中には殆ど存在しない。しかし、卵膜の損傷や子宮収縮により卵膜が刺激されると膣液中に漏出してくる。臨床的には流産。早産の予知マーカーとして用いられる。陽性の場合1週間以内の流産率は47%、2週間以内は60%とされている。 高値(膣・頸管分泌物):悪性腫瘍、切迫流産、絨毛膜羊膜炎、前置胎盤、全身性エリテマトーデス、糖尿病、破水 |