検査項目解説
検査名 | 膵炎関連蛋白 |
英検査名 | Pancreatitis-Associated Protein/Peptide 23 |
検体基準範囲 |
検体は速やかに測定するか、凍結保存する。 血清:カットオフ値(55.0ng/mL未満)(参考値) |
測定法 | ELISA |
基準範囲出典 | 1.最新 臨床検査項目辞典 医歯薬出版株式会社 2008 |
解説 |
PAPは正常の膵ではランゲルハンス島のα細胞で発現しているが、外分泌細胞では急性膵炎で膵腺房細胞が障害を受けた場合のみ発現するストレス蛋白である。膵炎発症直後に上昇する膵酵素や炎症マーカーは炎症の消退と共に急速に低下するが、PAPは発症3~7日目にピークとなり、ゆっくりと低下する。臨床的には炎症の程度や治療効果の判定に用いる。また膵癌では異所性にこの蛋白の発現が知られており、膵導管細胞癌の80%で上昇する。 高値(血清):胃癌、肝細胞癌、肝不全、急性膵炎、腎不全、膵癌、大腸癌、胆道癌 |