検査項目解説
検査名 | 血漿HCO3-濃度/重炭酸イオン |
英検査名 | Bicarbonate/Plasma Bicarbonate Concentration |
検体基準範囲 |
動脈血をヘパリン加採血し、直ちに測定する。 血漿:22~26mmol/L |
測定法 | 計算 |
基準範囲出典 | 1.Tietz Textbook of Clinical Chemistry, Edited by Burtis and Ashwood. Philadelphia, PA, WB Saunders Company, 1994. |
解説 |
この検査は酸塩基平衡異常の診断に用いる。HCO₃-は血液ガス分析値(pHとPco₂)から算定される電解質で、血液中の陰イオンではCl⁻に次いで量が多く、酸・塩基平衡の代謝性因子として重要な役割がある。重炭酸イオンの約90%は重炭酸塩の形で存在し、酸の中和作用を持つ。臨床的には代謝性アルカローシスとアシドーシスの診断に用いる。 パニック値:9mmol/L以下、41mmol/L以上 高値(血漿):代謝性アルカローシス、嘔吐、原発性アルドステロン症、高Ca血症、腎不全、低K血症、ミルクアルカリ症候群 低値(血漿):代謝性アシドーシス、アルコール性ケトアシドーシス、肝不全、重症下痢、腎尿細管性アシドーシス、低アルドステロン症、糖尿病性ケトアシドーシス、尿毒症、副甲状腺機能亢進症 |