検査項目解説
検査名 | 抗副腎皮質抗体 |
英検査名 | Anti-Adrenal Cortex Antibody |
検体基準範囲 |
検体は速やかに測定するか、凍結保存する。 血清:陰性(20倍未満) |
測定法 | IFA |
基準範囲出典 | 1.最新 臨床検査項目辞典 医歯薬出版株式会社 2008 |
解説 |
AACAは副腎皮質ホルモンを産生する副腎皮質に対する自己抗体で、特発性Addison病の患者血清で見つかり、特発性Addison病で40~70%の患者に本抗体が陽性となる。臨床的にはAddison病を疑う患者のスクリーニング検査として行われる。Addison病以外に甲状腺、副甲状腺、1型糖尿病患者などの自己免疫性内分泌疾患で抗副腎皮質抗体が陽性の場合は、潜在性Addison病を併発しているか、今後発症する可能性がある重要な所見となる。臨床的には慢性の副腎皮質機能低下により、副腎皮質より分泌される糖質コルチコイド、鉱質コルチコイド、副腎アンドロゲンの欠乏状態による症状を認めたら測定する。異常値を認めたらコルチゾール、アルドステロン、DHEA、ACTH、尿中17-OHCS、17-KS、電解質などを測定する。 高値(血清):Addison病、1型糖尿病 |