検査項目解説
検査名 | 抗アスペルギルス抗体/アスペルギルス抗体 |
英検査名 | Aspergillus Antibody/Anti-Aspergillus Antibody |
検体基準範囲 |
検体は採取後直ちに測定するか、冷蔵保存する。 血清:陰性(4倍未満) |
測定法 | オクタロニー法 |
基準範囲出典 |
1.浜本 恒男:臨床と微生物 15(3):352-356,1988 2.小原 共雄 他:日本臨床 48(増):375-377,1990 3.Fink JN, Zacharisen MC: Chapter 69: Hypersensitivity pneumonitis. In Allergy Principles and Practice. Vol 1. Fifth edition. Edited by E Middleton Jr, CE Reed, EF Ellis, et al. St. Louis, Mosby Year Book Inc, 1998 4.Girard M, Lacasse Y, Cormier Y: Hypersensitivity pneumonitis. Allergy 2009;64:322-334 5.Grunes D, Beasley MB: Hypersensitivity pneumonitis: A review and update of histologic findings. J Clin Pathol 2013;66:888-895 6.倉島篤行:感染症 アスペルギルス抗体.内科 93:1325,2004 |
解説 |
この検査は肺アスペルギルス症の臨床診断、再燃・再発のチェック、治療効果の判定、治療中止時期の指標、予後の推定などに重要である。アスペルギルス抗体はAspergillus fumigatusに対する抗体で肺アスペロギローマ、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)、過敏性肺炎で陽性になる。特に肺アスペルギローマではIgG抗体が90%以上の高率で陽性になるため診断的価値は高い。ABPAを疑うときはRosenbergの診断基準に従い検査を進める。この検査で検出する抗体は主にIgGのため、急性期に抗体価の上昇がみられない場合があること、また、肺アスペルギローマでは治療後も高抗体価であることに注意する。 陽性(血清):アスペルギローマ、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、過敏性肺炎、気管支喘息、好酸球性肺炎 |