検査項目解説
検査名 | プロインスリン |
英検査名 | Proinsulin |
検体基準範囲 |
検体は速やかに測定するか、凍結保存する。 血清:・ゲル濾過法(0.05~0.4ng/mL)、RIA:0.08±0.05ng/mL、インスリン分解酵素法:0.24±0.02ng/mL |
測定法 | ゲルろ過法、RIA、インスリン分解酵素法 |
基準範囲出典 |
1.Kao PC, Taylor RL, Service FJ: Proinsulin by immunochemiluminometric assay for the diagnosis of insulinoma. J Clin Endocrinol Metab 1994;78(5):1048-1051 2.Service FJ: Hypoglycemic disorders. N Engl J Med 1995;322(17):1144-1152 3.Steiner DF: The proprotein convertases. Cur Opin Chem Biol 1998;2(1):31-39 4.Vezzosi D, Bennet A., Fauvel J, Caron P: Insulin, C-peptide and proinsulin for the biochemical diagnosis of hypoglycemia related to endogenous hyperinsulinism. Eur J Endocrinol 2007;157(1):75-83 |
解説 |
プレプロインスリンから作られるプロインスリンはインスリンとC-ペプチド生成の基となる物質で、インスリン分泌の増加を来す負荷が生じると血中に増加する。臨床的にはインスリン分泌の異常増加を来す疾患を疑う場合、すなわち2型糖尿病、Insulinoma、肥満などで測定する。特に、Insulinomaではプロインスリン:インスリン比(正常:0.1~0.2)が増加する。また、家族性プロインスリン血症では、血中IRIとして測定される90%以上がプロインスリンであり、確定診断には必須の検査である。 高値(血清):Insulinoma、クッシング症候群、インスリン抗体のある糖尿病疾患、インスリン自己免疫症候群、家族性高プロインスリン血症、肝硬変、甲状腺機能亢進症、腎不全、先端巨大症、2型糖尿病、境界型耐糖能異常症、肥満 低値(血清):1型糖尿病 |