検査項目解説
検査名 | プロトロンビンフラグメント1+2 |
英検査名 | Prothrombin Fragment 1+2/Prothrombin Fragment 1,2 |
検体基準範囲 |
3.2%クエン酸Na入りポリスピッツ管で採血し、速やかに測定するか、凍結保存する。 血漿:69~229pmol/L |
測定法 | ELISA |
基準範囲出典 | 1.最新 臨床検査項目辞典 医歯薬出版株式会社 2008 |
解説 |
活性型第X因子と活性型第V因子はプロトロンビンを活性化させ、この時プロトロンビンは切断されフラグメント1および2と呼ばれる部分と、生理活性を持つαプロトロンビンを生じる。このフラグメントはプロトロンビンフラグメントF1+2と呼ばれ、血中の増加量でプロトロンビンからトロンビンが産生された量を推定できる。トロンビンはヘパリン存在下で瞬時にアンチトロンビンIIIで不活化されるため、トロンビン自体の測定は殆ど不可能であり、トロンビン生成の証明としてF1+2を測定する。臨床的にはDICなどの凝固亢進を疑う場合や抗凝固療法の効果判定に用いる。異常値を見た場合は可溶性フィブリン、TATなどを同時に測定する。 高値(血漿):急性心筋梗塞、不安定狭心症、脳血管障害、深部静脈血栓症、播種性血管内凝固症候群、悪性疾患、糖尿病、1型糖尿病、鎌形赤血球症、Crohn病、全身性エリテマトーデス、骨折、頭部外傷、外傷 低値(血漿):抗凝固療法時、血液凝固障害 |