検査項目解説
検査名 | 可溶性フィブリンモノマー複合体/フィブリンモノマー複合体 |
英検査名 | Soluble Fibrin Monomer/Soluble Fibrin Monomer Complex |
検体基準範囲 |
3.2%クエン酸Na入りポリスピッツ管で採血し、速やかに測定するか、凍結保存する。 血漿:EV-FIA(6.1μg/mL以下)、ラテックス凝集法:陰性(カットオフ7.0μg/ml)、HA:陰性 |
測定法 | EV-FIA、ラテックス凝集反応、HA |
基準範囲出典 |
1.Largo R et al:Blood 47(6):991-1002,1976 2.風間 睦美 他:日本臨床 53(増):22-25,1995 3.内藤 澄悦 他:医学と薬学 48(4):595-599,2002 4.和田 英夫 他:臨床病理 49(8):813-817,2001 5.北島 勲:可溶性フィブリン(SF)とフィブリンモノマー複合体(FMC).日本検査血液学会雑誌 7:470-477,2006 |
解説 |
血液凝固過程でトロンビンがフィブリノゲンに作用すると、フィブリノペプチドAとBが遊離してフィブリンモノマーを作る。このフィブリンモノマーはフィブリノゲン、フィブリン分解産物やフィブロネクチンなどと結合し、可溶性フィブリンモノマー複合体(SFMC)を形成する。臨床的には凝固亢進状態、血栓症、播種性血管内凝固症候群などを疑うときに測定する。特に定量法はDICスコアと良い相関があり感度、特異度共に他のDICマーカーより優れている。異常値を見た場合はTAT、プロトロンビンF1+2、FDP、FDP-E、PIC、D-ダイマーなどの線溶亢進状態の検査とPF-4、β-TG、PT、APTTなどの消費性凝固障害の検査を行う。 高値(血漿):血栓症、凝固亢進状態、播種性血管内凝固症候群、静脈血栓症、肺動脈血栓塞栓症、深部静脈血栓症 |