検査項目解説
検査名 | トロンビン・アンチトロンビンIII複合体/トロンビン・アンチトロンビン複合体/TATテスト |
英検査名 | Thrombin Antithrombin III Complex/TAT |
検体基準範囲 |
3.2%クエン酸Na入りポリスピッツ管で採血し、直ちに血漿を分離し、速やかに測定するか、凍結保存する。 血漿:3.0ng/mL以下 |
測定法 | CLEIA |
基準範囲出典 |
1.田中 朝志 他:医学と薬学 31(1):203-208,1994 2.櫻川 信男:日本臨床 53(増):48-50,1995 3.木村 真波、他:医療と検査機器・試薬 33(4):525~533,2010 4.門平靖子ほか:TAT/PIC.日検査血液会誌 7:451-459,2006 |
解説 |
血中に放出されたトロンビンは直ちにアンチトロンビン-IIIと結合しTATを形成し不活化される。TATは正常血漿中には殆ど存在しないこと、生物学的半減期が15分と短いことから、TAT値の持続的高値はトロンビンの持続的放出を意味する。トロンビン自体の直接測定は非常に困難なためTATを測定して間接的にトロンビンの生成量を推定するのがこの検査である。臨床的には凝固亢進状態、特に播種性血管内凝固症候群の診断、治療効果判定に有用である。 高値(血漿):急性心筋梗塞、血管炎、高脂血症、深部静脈血栓症、大動脈瘤、糖尿病、播種性血管内凝固症候群 |