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微生物検査

[材料別]胸水

Staphylococcus aureus(MRSA)が検出された症例
■分 類:一般細菌
■材 料:胸水
■その他:-
■染色法:グラム染色
■菌種名:Staphylococcus aureus(MRSA)
■培地名:-
■年 齢:-
■性 別:-
■解 説
 グラム染色ではグラム陽性の双球菌が多数観察された。ただし、 双球菌の形態はStreptococcus pneumoniae(肺炎球菌)やEnterococcus spp.(腸球菌属)のようなランセット型ではなく、球形の双球菌である。このような形態を呈するのはStaphylococcus spp.が最も多い。 Staphylococcus spp.はブドウの房状をした画像が教科書などに掲載されているが、実際の微生物検査では本症例のような形態を呈するのが多い。なお、グラム染色でブドウ球菌属は推定できるがStaphylococcus aureus か否かの鑑別やMRSAの判断はできない。
 培養検査の結果、Staphylococcus aureus(MRSA)と同定された。

【CLSIにおけるMRSA判定基準】

  • 遺伝子学的検出法:PBP2'を産生するmecA遺伝子を持つStaphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)を検出する。
  • 薬剤感受性試験法:オキサシリン(MPIPC)≧4µg/mLまたはセフォキシチン(CFX)≧8µg/mLを示す黄色ブドウ球菌を検出する。

※黄色ブドウ球菌にMPIPCとCFXの両方を薬剤感受性試験した場合、どちらかの薬剤が耐性の時はMRSAと報告する。

抗酸菌染色にて癌細胞が認められた症例
■分 類:微生物以外
■材 料:胸水
■その他:腺癌細胞
■染色法:チール。ネルゼン染色
■菌種名:-
■培地名:-
■年 齢:78
■性 別:男性
■解 説
 本症例では細胞の核が大きく、細胞質に占める割合も高いことから、胸水由来の腺癌細胞が疑われた。腺癌細胞は立体形成をするためピントの調整が必要である。癌細胞は病理検査のみならず、微生物検査での各種染色にて発見される可能性がある。
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