微生物検査
[菌種別]Helicobacter属
Helicobacter cinaedii が検出された症例
■分 類:一般細菌
■材 料:血液(血液培養)
■その他:-
■染色法:グラム染色
■菌種名:Helicobacter cinaedii
■培地名:-
■年 齢:-
■性 別:-
■材 料:血液(血液培養)
■その他:-
■染色法:グラム染色
■菌種名:Helicobacter cinaedii
■培地名:-
■年 齢:-
■性 別:-
■解 説
・培養2日目の好気ボトルからのみグラム陰性のラセン状を呈した細長い桿菌が観察された。形態的にはCampylobacter spp.およびHelicobacter spp.が推定され、観察時はHelicobacter cinaedii を強く疑った。血液寒天培地を使用し微好気培養を実施した結果、シート状の発育が観察された。
本症例はMALDI Biotyterによる質量分析および16S rRNA遺伝子解析の結果、Helicobacter cinaedii と同定された。
・ Helicobacter cinaedii の特徴
H. cinaedii は小腸や大腸に定着するグラム陰性の螺旋菌で、酸素濃度が低い環境で発育する(微好気性)。感染経路は腸管から血流へのBacterial translocationと推定される。菌血症あるいは敗血症、蜂窩織炎、関節炎、髄膜炎などを起こし、大半は免疫不全患者に発症するが、免疫不全がない患者の報告もある。患者の年齢は生後まもなくして発症した例から高齢者まで幅広く認められる。本菌が疑われる場合の血液培養では最低7日間,可能であれば10日程度の培養期間が必要となる。ただし、血液培養ボトルの種類によっては検出されない場合があるので注意する。本症例はバーサトレックの血液培養装置を使用し、培養2日目で検出することができ本機器の有用性が確認された。