画像 |
病理診断名 |
臨床診断名 |
検体 |
解説 |
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肝細胞癌 |
肝癌 |
肝臓 |
肝細胞癌の割面像。一つの腫瘤であるが、多彩な色調をした区域に分かれている。黄色い部分は脂肪変性が強く、緑色の部分はビリルビンの沈着が強い。両者の中間の色調を示す部分もあり、肉眼的にも多彩な組織像からなることが示唆される。このように肝細胞癌は多彩な肉眼像、組織像を示すのが特徴である。このことは、どの部位から組織を採取するかが診断に大きく影響する。 |
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肝細胞癌 |
肝癌 |
肝臓 |
一つの腫瘍の中に種々の組織像が存在する。左上は通常の索状構造の肝細胞癌で、その右下には脂肪変性を示す肝細胞癌がある。両者の間には、薄い繊維性隔壁がある。 |
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肝細胞癌 |
肝癌 |
肝臓 |
肝細胞癌の組織像。上部には脂肪変性の強い部があり、下半分には索状型の肝細胞癌の像があって、両者は繊維性隔壁を持たずに接している。このように肝細胞癌は多彩な組織像を示す。 |
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肝細胞癌のCT像 |
肝癌 |
肝臓 |
肝細胞癌のCT像。腫瘍は黒い所や白い所がある「まだら紋様」で、組織像が複雑であることを示している。 |
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肝細胞癌の生検方法 |
肝癌 |
肝臓 |
肝細胞癌の生検方法。画像診断で複数の組織像が推定される場合は、それぞれの部位からの生検が望ましい。また、正常組織と比較するため、正常部からの組織を採取する。 |
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低分化型肝細胞癌(G4) |
肝癌 |
肝臓 |
小型の腫瘍細胞と大型の異型腫瘍細胞が混在する。分化方向がはっきりせず、肉腫との鑑別が問題となる。大型細胞の細胞質が好酸性で、肝細胞由来を示唆している。Edmondson分類のGrade 4に相当する。 |
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低分化型肝細胞癌1(G3) |
肝癌 |
肝臓 |
Edmondson分類のGrade 3 肝細胞癌である。核形不整、クロマチン増量があり、異型度が高い。肝組織の構造は乱れているが、まだ索状配列や好酸性の細胞質が残っている。一個の核内空胞が見られるが、これは肝細胞の特徴で、悪性度を示しているのではない。 |
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中分化型肝細胞癌(G2) |
肝癌 |
肝臓 |
中分化型肝細胞癌の組織像である。Edmondson分類のGrade 2に相当する。肝細胞索構造は残っており、核異型は中等度である。 |
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高分化型肝細胞癌と正常肝組織 |
肝癌 |
肝臓 |
左半分は正常肝組織で、右半分は高分化型の肝細胞癌である。癌の方が、細胞密度が高く、肝細胞作の幅が広い。 |
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肝細胞癌 腺管型 |
肝癌 |
肝臓 |
中分化型肝細胞癌(Grade 2)の組織像で、腺管構造からなる。肝細胞癌の組織形態には他に索状型や充実型の組織像がある。この図には見られないが、肝細胞癌ではビリルビンを産生することがある。 |
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高分化型肝細胞癌の穿刺吸引細胞像 |
肝癌 |
肝臓 |
高分化型肝細胞癌の吸引穿刺細胞像。細胞自体は小型で比較的揃っているが、核腫大と核小体が目立ち、細胞密度が増加している。細胞質には微細顆粒が見られる。 |
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中分化型肝細胞癌の細胞像 |
肝癌 |
肝臓 |
肝細胞癌の穿刺吸引細胞診像。核細胞質比が高い腫瘍細胞で、結合性が低下している。細胞質には好酸性顆粒があり、肝細胞の特徴を残している。高分化型に比較して核の大小不同、核異型が目立っている。 |
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中分化型肝細胞癌の組織像 |
肝癌 |
肝臓 |
中分化型肝細胞癌(Grade 3)の組織像。小型であるが、核細胞質比の大きい細胞のびまん性増殖からなり、腺管構造など特別の分化を示しません。 |
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中分化型肝細胞癌の細胞像 |
肝癌 |
肝臓 |
中分化型(Grade 3)肝細胞癌の捺印細胞像である。核の大小不同や配列状態が中等度で、背景に壊死を伴っている。核小体も目立っている。 |
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低分化型肝細胞癌の細胞像 |
肝癌 |
肝臓 |
大小不同の目立つ腫瘍細胞が不規則に出現している。核小体も目立っている。一部の腫瘍細胞の細胞質に好酸性の顆粒があり、肝細胞由来であることを示唆しれいる。低分化型(Grade 4)の肝細胞癌である。 |
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超高分化型の肝細胞癌 |
肝腫瘍 |
肝臓 |
超高分化型の肝細胞癌で、一見正常の肝組織との鑑別が難しい。核異型は目立たない。正常に比較して核密度がやや高く、肝洞(Sinusoid)の走行がやや不規則である。 |
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高分化型肝細胞癌(鍍銀染色) |
肝癌 |
肝臓 |
核異型は目立たないが、核密度が高い。また、肝細胞索の走行が不規則で、一個の索内に多数の細胞が入っている。このように、肝細胞索の乱れが肝細胞癌の特徴の一つである。 |
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肝細胞癌 |
肝癌 |
肝臓 |
手術で摘出された肝臓の一部である。左側には肝硬変があり、中央部には再生結節とは異なった結節があり、さらに右側に小結節を認める。結論的には、中央部は腺腫様過形成で、右側は高分化型の肝細胞癌出会った。 |
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肝細胞癌 |
肝硬変 |
肝臓 |
肝臓の手術材料である。右端に小さい結節があり、肝細胞癌であった。左側は肝硬変で、小さい結節が多数見られる。両者の中央にやや大きい結節があり、
この部は腺腫様過形成出会った。この所見から、肝硬変から腺腫様過形成、さらに肝細胞癌に移行することが推察される。 |
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中分化型中分化型肝細胞癌(G2) |
肝癌 |
肝臓 |
中分化型中分化型肝細胞癌(Grade 2)の組織像。充実性の増殖を示す肝細胞癌で、核密度が高く、配列に乱れがある。核異型度は中等度である。 |
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肝細胞癌のHBsAg染色 |
肝癌 |
肝臓 |
中〜低分化型肝細胞癌のB型肝炎ウイルス抗原に対する免疫組織化学染色である。細胞質内の茶色の部分がウイルス抗原陽性部である。オルセイン染色やビクトリア青染色でも同様の部位が陽性となる。 |
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肝細胞癌の横紋筋肉腫変化 |
肝癌 |
肝臓 |
最初は通常の肝細胞癌であったが、半年後の解剖時には肉腫に変化していた。細胞診で、横紋が確認されたため、免疫染色を実施したところ横紋筋肉腫への変化が確認された。 |
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肝細胞癌の細胞質内硝子小体 |
肝癌 |
肝癌 |
肝細胞癌の細胞質内に見られた好酸性の硝子小体。マロリー小体もこの様に見えるが、これはαフェト蛋白(AFP)であった。 |
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肝細胞癌のAFP陽性細胞 |
肝癌 |
肝臓 |
肝細胞癌の捺印細胞標本。腫瘍細胞の細胞質に赤い球体を認める。免疫染色の結果、AFPであることが判明した。血中にもAFPの増加が見られた。 |