画像 |
病理診断名 |
臨床診断名 |
検体 |
解説 |
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食物残渣 |
肺炎 |
喀痰 |
核が濃く染まる細胞集団で,一見癌細胞に似ているが,細胞膜が厚いこと,細胞質内に不規則物質が貯留していることから,食物に含まれていた植物細胞と考える.口腔内の残渣が混入したものである. |
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サイトメガロウイルス感染細胞 |
肺炎 |
胸水 |
核内封入体で,封入体周囲を明庭が取り囲んでいる.症例は抗がん剤使用のため免疫不全状態となり,日和見感染を起こしたものである. |
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喀痰(仮性菌糸) |
肺炎 |
喀痰 |
菌糸状の真菌が見られる.菌糸の先端や中途に酵母様の構造があり,菌糸間はウインナーソウセイジ様にくびれている.これは,もともとが酵母様真菌で菌糸状になったものである.このような形態を仮性菌糸といい,Candidaに特徴的な所見である. |
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ブラストミセス北アメリカ型 |
肺炎 |
喀痰 |
喀痰中に出現した真菌要素.多核巨細胞(組織球)が黒色の雪だるま状の真菌を貪食している.大きな二相性真菌で,肺などに肉芽腫を形成する. |
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ブラストミセス南アメリカ型 |
肺炎 |
喀痰 |
大きな酵母様真菌で,船の舵ハンドルのような分芽が特徴である.肺の肉芽腫内に見られた. |
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肺肉芽腫 |
肺感染症 |
肺 |
肺内の肉芽腫にLanghans型の多角巨細胞があり、その細胞質内にやや大型の真菌要素(酵母様真菌)がある。菌の周囲に明るい部分(明庭)があり、被膜の存在を示唆している。これは北米型Blastomycesの例であるが、形態的にはCryptococcusと区別がつかない。 |
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気管支上皮の高度異形成 |
肺炎 |
喀痰 |
オレンジGに濃く染色される異型扁平上皮が中央に見られる。細胞質は厚く、核に不整が見られる。高度異形成の扁平上皮細胞で、扁平上皮癌細胞との鑑別が問題となる。 |
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クリプトコッカス症 |
肺炎 |
肺 |
肺の肉芽腫に見られた酵母様真菌、PAS染色でも陽性となるが、これはムチカルミン染色である。莢膜には酸性ムコ多糖類があり、ムチカルミンが陽性となる。この染色でも菌体の周囲が白く抜けて見える。 |