疾患解説
フリガナ | コウサンキュウセイハイエン |
別名 |
好酸球性肺症候群 PIE症候群 |
臓器区分 | 呼吸器疾患 |
英疾患名 | Pulmonary Infiltration with Eosinophilia/Eosinophilic pneumomia |
ICD10 | J82 |
疾患の概念 | 末梢血と肺組織中に好酸球が増加し、肺浸潤影を呈する症候群で、原因不明の好酸球性肺疾患と寄生虫、真菌、薬剤など原因の明らかな好酸球性肺疾患に分けられる。この疾患は、病因が既知のものとして、アレルギー性気管支肺真菌症、寄生虫感染、薬物誘発性、好酸球増加筋痛症候群と、特発性としてLoeffler症候群、急性好酸球性肺炎、慢性好酸球性肺炎、アレルギー性肉芽腫性血管炎、好酸球増加症候群に分類される。 |
診断の手掛 | 急激に発症する喘鳴や呼吸困難を訴える患者、または慢性の咳、痰、発熱、寝汗を訴える患者を診たら本症を疑う。自覚症状に乏しく健診などで偶然に発見されることも多い。 |
主訴 |
呼吸困難|Dyspnea 食欲不振|Anorexia 咳|Cough 喘鳴|Wheeze/Stridor 体重減少|Weight loss 痰|Sputum 寝汗|Night sweats 発熱|Pyrexia/Fervescence/Fever やせ|Weight loss |
鑑別疾患 |
特発性基質化肺炎 特発性肺線維症|Idiopathic Pulmonary Fibrosis(IPF) 細菌性肺炎 過敏性肺炎 サルコイドーシス|Sarcoidosis 薬剤性肺炎 非定型肺炎 慢性閉塞性肺疾患|Chronic Obstructive Pulmonary Disease(COPD) Loeffler症候群 寄生虫症 薬剤(抗生物質、フェニトイン、L-トリプトファン、ニトロフラントイン、アンピシリン、アセトアミノフェン、ラニチジン) Churg-Strauss症候群 アレルギー性気管支肺アスペルギルス症 |
スクリーニング検査 | Eosinophils|好酸球 [/B] |
異常値を示す検査 | Interleukin-5|インターロイキン-5 [/S] |
関連する検査の読み方 |
【CBC】 好酸球が増加するが、増加は一部の患者にしか認められないことに注意する。血小板減少と鉄欠乏性貧血がみられる。 【ESR】 高度に亢進する。 【気管支肺洗浄液】 好酸球の増加が見られ、40%を超えれば強く好酸球性肺炎を示唆する。 【生検】 経気管支肺生検によって、間質および肺胞腔への好酸球の浸潤を確認すれば、診断は確定する。 |
検体検査以外の検査計画 | 胸部X線検査、胸部CT検査、呼吸機能検査 |