疾患解説
フリガナ | タケイコウハン |
別名 | |
臓器区分 | 皮膚疾患 |
英疾患名 | Erytema Multiforme(EM) |
ICD10 | L51.9 |
疾患の概念 | 左右対称性に四肢伸側や顔面に標的状または虹彩状の浮腫性紅斑の出現が特徴的な炎症反応で、軽症のEM minor(約80%)と全身症状や口腔粘膜病変を伴う重症型のEM majorに分けられる。大部分の症例はHSV感染が原因であるが、HSV感染より頻度は低いが薬剤、ワクチン、C型肝炎が原因のこともある。 |
診断の手掛 |
四肢の伸側や顔面に突然暗赤色の小紅斑あるいは小丘疹が出現し、拡大する皮膚所見を診たら本症を疑う。薄暗い青紫(dusky violet)もしくは病変中央の点状出血も診断上重要な所見である。紅斑の分布は対称性かつ求心性で、体幹に拡大することが多く、そう痒を訴える患者もいる。口腔病変は、口唇、口蓋および歯肉の小水疱とびらんなどがあるが、アフタ性口内炎、天疱瘡、ヘルペス性口内炎、手足口病との鑑別が重要である。また、広範囲に紫斑および水疱が見られ、体幹部および顔面が侵されている患者は、多形紅斑ではなく、スティーブンス-ジョンソン症候群が発症している可能性が高いので注意する。 |
主訴 |
かゆみ|Itching 丘疹|Papule 紅斑|Erythema/Rubedo 水疱|Bulla/Blister |
鑑別疾患 |
スティーブンス-ジョンソン症候群|Stevens-Johnson Syndrome(SJS) 中毒性表皮壊死症 特発性蕁麻疹 血管炎 水疱性類天疱瘡|Bullous Pemphigoid 天疱瘡 線状IgA水疱性皮膚症 Sweet病 疱疹状皮膚炎|Dermatitis Herpetiformis アフタ性口内炎 ヘルペス性口内炎 手足口病 |
スクリーニング検査 | Eosinophils|好酸球 [/B] |
異常値を示す検査 | |
関連する検査の読み方 |
【重症化】 ESR亢進、CRP上昇、白血球の中等度増加、肝酵素値の軽度上昇を見たら重症化と考える。 |
検体検査以外の検査計画 | 胸部X線検査 |