疾患解説
フリガナ | ゲッケイコンナンショウ |
別名 | |
臓器区分 | 女性性器疾患 |
英疾患名 | Dysmenorrhea |
ICD10 | N94.6 |
疾患の概念 | 月経に伴って発症する下腹部痛、腰痛、悪心、嘔吐、易疲労感、食欲不振などにより日常生活に支障を来し、医学的介入が必要なもので、器質性と機能性に分けられる。初経後、間もなく症状が現れるものは原発性が疑われ、思春期以後に現れれば続発性を疑う。器質性月経困難症は骨盤内の異常による。骨盤内臓器に影響を与える殆どの異常が、月経困難症を起こしうる。原因は子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫である。機能性月経困難症は、初経から1年以内に始まり、排卵周期にほぼ必ず起こる。痛みは通常月経開始時か直前に始まり、初めの1~2日間持続する。機能性月経困難症の約5~15%の患者は、痙攣痛のため日常活動が妨げられる。 |
診断の手掛 | 月経開始後24時間で最大となり、2~3日後に軽減する下腹部痛や骨盤痛を訴える患者を診たら本症を疑う。腹痛や骨盤痛は月経時または月経の1~3日前に起こることもある。通常は鋭い痛みを訴えるが、鈍い継続的な痛みのこともある。頭痛、悪心、便秘、下痢、腰痛および頻尿がよくみられ、ときに嘔吐が起こる。 |
主訴 |
嘔吐|Vomiting 悪心|Nausea 下腹部痛|Hypogastric pain 下痢|Diarrhea 骨盤痛|Pelvic pein 食欲不振|Anorexia 徐脈|Bradycardia 頭痛|Headache/Cephalalgia 全身倦怠感|General malaise/Fatigue 頻尿|Pollakiuria/Pollakisuria 腹痛|Abdominal pain 便秘|Constipation 腰痛|Low back pain/Lumbago |
鑑別疾患 |
骨盤内炎症性疾患|Pelvic Inflammatory Disease(PID) 子宮筋腫 子宮内膜症|Endometriosis 卵巣線維腫 流産|Abortion 子宮腺筋症 間質性膀胱炎 月経前緊張症 |
スクリーニング検査 |
Erythrocytes|赤血球数 [/B] Hematocrit|ヘマトクリット/赤血球容積率 [/B] Hemoglobin|ヘモグロビン/血色素量 [/B] |
異常値を示す検査 | CA-125|CA125 [/S] |
関連する検査の読み方 |
【CBC】 子宮筋腫で過多月経があれば貧血になる。ヘモグロビンは10g/dL以下、赤血球は300万/μL以下に減少する。 【LD】 600IU/L以上なら肉腫を疑い精査する。 |
検体検査以外の検査計画 | 骨盤内超音波検査、腹腔鏡検査 |