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疾患解説

フリガナ ターナーショウコウグン
別名 性器発育異常
性腺形成不全
45,XO性腺形成不全
ボーンネヴィ-ウルリッヒ症候群
臓器区分 小児疾患
英疾患名 Turner's Syndrome
ICD10 Q96.9
疾患の概念 性腺発育不全、翼状頸、外反肘、低身長を主徴とする性染色体の異常症候群で、約50%が45,Xの核型で、そのうち約80%が父親由来のX染色体が欠損したもので、残り50%はモザイク型である(45,X/46,XXまたは45,X/47,XXX)。患者の表現型は女性で、発生頻度は1/2000(新生児)であるが、45,Xの受胎の99%は自然流産する。乳児期には発育性股関節形成不全のリスクが高く、青年期は、10%の頻度で脊柱側弯症がみられる。ターナー症候群の女性は、骨粗鬆症と骨折がかなり多くみられ、性腺形成不全が90%の頻度で発生する。性腺機能低下は思春期遅発症(80%)、卵巣機能不全(20%)の割合で現れる。また、大動脈縮窄症や大動脈二尖弁などの心奇形が見られ、加齢とともに高血圧を発症するようになる。難聴、斜視、遠視がよく見られ、弱視のリスクが高い。一般集団と比べ、甲状腺炎、糖尿病、セリアック病の頻度が高い。
診断の手掛 低身長、性腺発育不全、外反肘、翼状頸が4主徴である。この他、手足のリンパ浮腫、被髪部低位、西洋鎧状の胸郭、ホクロが見られる。90%の患者は、思春期が発来せず、乳房の発達が見られず無月経である。大動脈縮窄及び大動脈二尖弁などの心奇形が見られることがあり、加齢と共に高血圧を発症する。精神遅滞は稀であるが特定の能力に一定の減退が認められることがある。合併症としての心奇形および腎奇形を見つけるために、年齢に応じたスクリーニングを行う。
主訴 外反肘|Cubitus valgus
低身長|Short stature
二次性徴欠如|Absence of secondary sex characteristics
浮腫|Edema/Dropsy
ほくろ|Lentigo/Lenticula
無月経|Amenorrhea
翼状頸|Webbed neck
リンパ浮腫|Lymphedema
鑑別疾患 性腺機能低下症
肥満症|Obesity
大動脈縮窄症
高血圧症|Hypertension
性腺芽細胞腫
スクリーニング検査
異常値を示す検査 Antiperoxidase Antibodies [/S]
Antithyroglobulin Antibodies|抗サイログロブリン抗体/サイロイドテスト [/S]
Antithyroid Peroxidase Antibodies|抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体/抗マイクロゾーム抗体/マイクロゾームテスト/抗TPO抗体 [/S]
Growth Hormone|成長ホルモン [/P, /U]
Growth Hormone Binding Protein|成長ホルモン結合蛋白 [/S]
Insulin-like Growth Factor-I|インスリン様成長因子-1/ソマトメジンC [/S]
関連する検査の読み方 【染色体分析】
45,Xが典型的であるが、46,X,i(Xq)やモザイク型も認められる。45,Xの約2%、モザイク型の約12%は月経を来すのに充分の卵胞が残存している。
【FSH】
乳児期は高値、小児期中期に基準範囲まで低下、9~10歳になると去勢された時と同程度まで上昇する。LH/FSHは男性性機能の中心である睾丸と女性性機能の中心である卵巣をコントロールしている性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)で、精巣からテストステロンとインヒビンを、卵巣からエストロゲンとプロゲステロンを分泌させる。臨床的には男性では睾丸機能障害、女性では排卵障害が疑われる時に両者を同時に測定し低値、高値、正常の組み合わせから疾患を判断する。また、黄体形成ホルモン放出ホルモンの分泌能、卵巣・精巣機能も把握できる。
【エストラジオール】
10pg/mL未満と低値である。E2は最も強いエストロゲン作用を持つホルモンで、卵巣と胎盤で産生され、卵巣の成熟に伴い増加し更年期になると減少する。正常月経周期を持つ女性では黄体形成ホルモンサージの一日前にピークを示し、排卵日頃に一度低下した後、黄体期に再び上昇する性周期を示す。卵巣から分泌されるE2は、下垂体から分泌される黄体形成ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)により分泌が調節されるが、LHとFSHの分泌を調節するネガティブフィードバック機構もある。臨床的にはFSHと共に卵巣機能の評価に用いられる。また、尿中E2は血中E2と良く相関することから一日単位の分泌量の推定の際に測定する。
検体検査以外の検査計画 心エコー検査、MRI検査
疾患

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